- いしざわみな
公演終了🌹ありがとうございました🌹
現存の劇作家のなかで、戯曲が繰り返し上演されるのはごく一握りの人です。私の場合、今のところ自分で上演するしかないので、『私の帰る処』の公演は、これが最後かも知れません。そう思うと、とても淋しい……。
今まで書いてきた戯曲も、一つをのぞけばそれは同じなのですが、そういう淋しさを感じたことはありませんでした。
この作品とは一年以上付き合っているので、齋藤姉妹はもう親戚のような存在になってしまいました。
先日も食卓で、施設に暮らす自分の父の話をしながら、いつの間にか「でも枇南子の場合はね…」と話して、「ヒナコさんってどんな友だちだっけ?」と夫に言われ、笑ってしまったりもしました。
淋しさを感じるのは、そういう登場人物との距離感のせいかも知れません。
(中略)
古民家asagoroは、もう取り壊してしまった母方の祖母の家を思い起こさせます。
縁側での日向ぼっこ、薪で焚く風呂の匂い、竹林を通り抜ける風。そんな昔の記憶を思い出して、心が鎮まりました。そこからまた、別の物語も芽を出してきました。うまく育つかわかりませんが、いつかまた、ここで公演ができればと願っています。
(『私の帰る処』公演パンフレットより)
古民家asagoroでの公演が無事終了し、一週間が過ぎました。
年の瀬のお忙しい中、また寒い中をご来場くださった皆さまに、心より篤く御礼申し上げます。
暖房はしていましたが、観劇中も寒かったですね… たいへん申し訳ありませんでした。
それでも最後まで観てくださり、ほんとうにありがとうございました。
少し体調を崩してしまいテキパキとはいかなかったのですが、やっと残務整理を終えました。
そして今もずっと、このパンフレットに書いた時の気持ちが続いています。
実のところ、再演を決めた時に思い描いていたビジョンには到達できず、どうにも悔しい思いがあります。けれども、これが今の自分の限界だと思い知って、これからの課題がより明確になりました。ものすごく時間がかかりそうですが、来年からまた新たな気持ちで、一歩ずつ歩みを進めていきたいと思っています。
出演してくださった、さかい蜜柑さん、明日香さん、たいへんお疲れ様でした。
最後までほんとうに、ほんとうにありがとうございました。

透子さん、お疲れ様でした。できれば少し体を休めてください。
そして、受付だけでなく、公演中ずっと細かいサポートをしてくれた井上さん、どうもありがとう!
いつもステキなチラシを作ってくださるninth designさん、ありがとうございました。
※
旗揚げ公演から一年が経ちました。
一年間応援してくださった皆さまに、深く深く感謝申し上げます。
☆☆☆Merry Xmas ☆☆☆ どうぞよいお年を(*^-^*)